人はピョコンと生まれるものではない／ガバチョ(藤村有弘)/トラヒゲ(熊倉一雄) 歌詞

歌：ガバチョ(藤村有弘)/トラヒゲ(熊倉一雄)

作詞：井上ひさし/山元護久

作曲：宇野誠一郎

(ガバチョ)人はピョコチョと生まれるのではない
(トラヒゲ)人はいきなり世に出るのではない
(ガバチョ)父ありてこそ 私あり
(トラヒゲ)母ありてこそ 私あり
(ガバチョ)父には父の父がある
(トラヒゲ)母には母の母がある
(ガバチョ)父の父には父の父の父がある
(トラヒゲ)母の母には母の母の母がある
(ガバチョ)父の父の父には父の父の父の父がある
(トラヒゲ)母の母の母には母の母の母の母がある
(ガバチョ)父の父の父の父には父の父の父の父の父がある
(トラヒゲ)母の母の母の母には母の母の母の母の母がある
(ガバチョ)父の父の父の父には父の父の父の父の父がある
(トラヒゲ)母の母の母の母には母の……はぁ
(ガバチョ)要するにピョコチョと生まれるのではない
(トラヒゲ)人はいきなり世に出るのではない
(ガバチョ＆トラヒゲ)系図をひもとき先祖を調べると
意外や意外 意外な人物が ピョコンとピョコチョと
ピョコンと飛び出すものです 例えば
(ガバチョ)手当たり次第に盗み取り
ついには自分の命まで盗み取ったる大悪人
(トラヒゲ)とかね 朝から晩まで泣きどおし
ついには自分の涙で溺れて死んだよ泣き虫野郎
(ガバチョ)とかね なんでもかんでも人にやり
ついには自分が食いはぐれ飢え死にしたるお人好し
(トラヒゲ)とかね なんでもかんでもためこんで
ついには自分を貯金した金庫の中のお金持ち
(ガバチョ＆トラヒゲ)とかね とにかくえらい人の多い系図が
立派な系図 いい系図に生まれた人間
彼こそ 立派な 人物