歌：小椋佳
作詞：小椋佳
作曲：安田裕美
いまさら ペニヤの船で
旅立つ人にかける言葉はない
いまさら 造花の園に
遊ぶ蝶々を捕える網もない
いまさら 線路の上を
行く人達に肩うつむちもない
いまさら 足の折れてる
揺り椅子の背に並べる夢はない
何もかも許せることを君が知ってくれたなら
いまさら 鳥と人との
希望すいこみふくらむ雲はない
いまさら 大声で鳴く
白いカラスを射おとす弓もない
いまさら 裏切り者の
紅コウモリをうずめる墓もない
いまさら たてがみゆれて
飛ぶペガサスにつけるひずめもない
何もかも許せることが君が知ってくれたなら
何もかも許したあとで君は
しばらくは自分の中を旅するんだ
いつの日かいまさらだけどいいながら
どうしても許せないことを
僕に告げにくるだろう
いまさら ふきとばされた
黄色い傘をいためる雨はない
いまさら 屋根裏部屋の
若いくらしをたたえる唄もない
いまさら 大通りから
吹きこむ風に誰のうわさもない
いまさら 街のさわぎの
いいかげんさをとがめることもない
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